美人は、ミリ単位の微妙なバランスによって造られるのです。
美人は均一のトーンでシャドウがない皮膚と理想的なパーツバランス(フェイスライン、目、鼻、口の大きさとそのトータルバランシング)によるものと考えています。
老化した印象を与えるか否かは、皮膚上のシャドウが関係しています。シミ、ほくろ、シワ、たるみ、あざ等は、すべて顔のシャドウを形成するものです。
ですから顏中にあるほくろやシミなど、すべてが消えれば若返った印象を与えられますし、シワやたるみなどによる凹凸がなくなり、平面的な顔になれば一層、若返った印象を与えられます。
ファンデーションですべてのシャドウを消そうとする行為は、そのような皮膚表面の均一感を得、美しく若返った印象を与えることにつながるのです。
一方、顏の造形に関していえば、理想的なフェイスラインと各パーツのバランスによって、いわゆる美人が構成されます。しかしこの理想の価に近づくほど、無個性な顔になりがちです。
個性とは、その理想バランスから、どうずれているかによって作られる様々な印象といえます。
また、ノーズシャドウを入れたり、シャープなフェイスラインをつくるために、チークをいれたりしますが、注入治療で、それらのメークアップとまったく同じ効果を出すことも可能です。
私が患者さんと向き合いカウンセリングする際、何を重要視するかというと、その人のライフスタイル、職業、性格、どう見せたいかという内面的な特徴と、本来その患者さん自身がもっている外面的な特徴です。この両方から患者さんが何を望んでいるか、どういう印象を人に与えたいと思っているか、そしてその印象をもつ“顏”になったとき、その人の職業、ライフスタイル、性格に合致できるかどうかまで聞いています。
そのため、いわゆる理想のバランスに近付ける場合は、さほど問題はありませんが、そのバランスから大きくかけ離れた修正を求める場合は、お断りする場合もあります。
形を変化させる際、みな同じ理想値に近付き、似たような顔になると考えがちですが、そういうものではありません。
もともと本来持ち合わせているベースが当然違いますし、あえて選択して残す個性、つまり個性を活かすことも多々あるのです。
例えば要望の多い目。目の幅は約30mm前後でしかなく、その内で1.5mmの違いがあるとすれば、目の幅の5%にあたります。
身長が160cm前後だとすれば、その比率は8cmの身長差にもなるわけで、ミリ単位の違いで、与える印象もかなり変わります。
目は大きく見えれば印象深く意思が強い印象も与えられますし、目と目が近付いている場合はきつい印象や、利発的な印象を与えられます。
目と目が離れている場合は、やさしい印象と幼稚な印象が共存します。
このような印象の創り込み方を、その方の個性や職業に合わせて考え、施術にあたっています。
梨 真 教
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