シリコン製の薄い外膜でできたバッグを手術によって胸に挿入するというもので、アメリカなどではよく行われており、日本でも主流の方法です。バッグの中身は様々で、さらにあらかじめ中身加入っているものと、後から中身を入れるものがあります。ヒアルロン酸と違って吸収されることはなく、常にボリュームのある胸を維持していられるという利点がありますが、反面挿入時に皮膚を切開しなければならないため、傷が残るというデメリットがあります。バッグのサイズ、形には様々な種類があり、主な形は円錐形で乳首が円の中心にくるラウンドタイプ、乳首が円の中心よりやや外にくるアナトミカルタイプ、涙型のティアドロップタイプなどです。内容物は次の3つが主なものです。
@生理食塩水
仮にバッグが破れて体内に染み出た場合も安全性が高いとされているのが、生理食塩水です。あらかじめ中身が入っているものを挿入するほか、折りだたんだバックを挿入し、後から中身を注入するという方法もあり、その場合は、より傷口を小さく済ませることが可能です。アメリカでは次に紹介するハイドロジェルバッグやシリコンジェルバッグのいずれも認可されていないため、生理食塩水を使った豊胸手術が主流です。手に入りやすいこともあり、日本でも多くのクリニックで用いられています。中身が水なだけに仮に破れても縮むだけで、食塩水にカビや細菌さえ繁殖していなければ、体に与える影響は非常に少ないという利点がありますが、他のタイプに比べて外膜が厚く、内容物に粘ちょう性がないため、触感は劣ります。
Aハイドロジェルバッグ(CMC)
現在急速にマーケットを伸ばしているのが、このハイドロシェルバッグで、サプリメントのカプセルなどにも使用されている「ムコ多糖体」(線維成分であるセルロース)を主体としています。ただし、メーカーによっては大豆油や重金属が混じっていて、使用禁止のものもあり、安全性の面ではまだ完璧とは言えません。外膜の伸展性が高いのが特徴ですが、シリコンシェルバッグに比べればやや軟らかさが劣ります。人体に悪影響のない成分のため破損した場合も安全ですが、バッグに小さい穴が開いた場合、浸透圧のせいでバッグの中に水が入り込み、逆に中身が外に漏れ出すことで、バッグとの間に水を集めて胸が急速に大きく腫れるという現象を引き起こすことがあります。その場合、リンパ節が腫れるなどの副作用も考えられます。
Bシリコンジェルバッグ
従来から使用されていたバッグですが、一時発がん性物質の可能性があると騒がれ、使用が控えられていました。しかし最近では、がんとの関連性は極めて少ないとされ、再び用いられています。バッグが薄く、とても軟らかい触感が特徴でしたが、バッグが破損しか際、中身が流れ出て石灰化を起こすという欠点がありました。石灰化したカプセルが、野球の軟式ボール程度まで硬くなることもあったので、流れ出にくい寒天状のジェルと、少し厚みを増したバッグに改良されました。「コヒーシブシリコンバッグ」と呼ばれるものがそれにあたり、触感では、以前のものよりも劣ります。発がん性との関連性は否定されたものの、膠原病やリウマチのような症状を引き起こすとも言われており、安全面ではやや心配が残ります。
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