陥没乳頭には軽度なものと重度なものがあり、刺激を与えれば乳頭が外へ出てくるという場合は、軽度なものといえるでしょう。この場合、例えば入浴時に温かい湯船内では乳輪がゆるみ、湯船から出て寒さを感じると乳輪が縮む、というときに働いている、乳輪の下にある括約筋を強める手術を行います。Z形形成と呼ばれる方法がそれにあたります。
刺激を与えても乳頭が全く外に出てこず、胸を思い切り掴むと、乳頭がさらに奥に入ってしまうという人は重度の陥没乳頭です。一部の乳管や乳腺が成長しきれずに萎縮を起こしていたり、乳頭の奥で繊維化や瘢痕化を起こして大胸筋や乳腺を引っ張っていたりすることが多く、手術でそれらを切り放す必要があります。手術は2回行い、1回目では乳腺や乳管を切り放して、乳頭を平らな状態にし、今まで常に内側に折れ曲がっていた、未成長な乳頭の皮膚を搾乳器で成長させます。授乳によって乳頭が簡単に大きくなるように、乳頭は皮膚再生能力の高い部位ですので、皮膚は容易に伸ばすことができます。ある程度皮膚が伸びたら、形のいい乳頭を形成するという2回目の手術を行います。これらを1回の手術で行う場合もありますが、傷跡が長く残る場合があるため、2回に分けて行ったほうが無難でしょう。また、重度の陥没乳頭は授乳に困るという理由もあり、健康保険の適用にあたります。
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